イリヤ | さて、ついにここまで来たわね。 |
桜 | はい、思えば長い旅でした。 |
イリヤ | あとがきを書き始め、ラグ○ロクにハマリ、ギルティ○アにハマリ、 第二次、第三次スパ○ボαにハマリ、現在進行形でニコニ○動画にハマリ…… |
桜 | 気づけば書き始めてから暑い季節もう一度迎えてしまいました。 |
イリヤ | そんなgdgdな日とも今日でお別れです。 さあ、真打をお呼びいたしましょう! |
桜 |
はい!
それは『あの日』の続き。 赤き外套を纏い、時には爆音渦巻く日の下を駆け、時には闇夜に巣食う影の群れに立ち向かう! もう一人の彼と誓い、あの日に得た決意を胸に、自らの理想を乗り越えた伝説の英雄! |
イリヤ | ぶっちゃけると磨耗はしたけど絶望をしなかったアーチャー。 まあ幸せでもあったけど苦労も多かった人生、実に波乱万丈でした! ちなみに見た目はSS内じゃ殆ど判らないけど色違いの2Pキャラ。 そんなシロウともアーチャーともつかない中途半端な我らが主人公、その名もぉ! |
アチャ士郎 | 原作、UBWのその後に英霊となり、サーヴァントとして聖杯戦争へ再び参戦した男。 衛宮とエミヤの中間存在。 クラス・アーチャー。真なる名は衛宮士郎。 此度、契約に従い参上した。 |
イリヤ | 名前がしまらねー。 |
桜 | 流石に私もそれには引きます。 |
アチャ士郎 | 私もそれには同意だが、仕方あるまい。 何しろ名前についてはアーチャー、衛宮士郎、どちらも使えんのだ。 |
イリヤ | どっちつかずだものねえ。 体はアーチャー! 心はシロウ! その名も名英霊アチャ士郎! Xイコール2か4! って感じ? |
桜 | 月曜19時30分から放送ですね! |
アチャ士郎 | 誰が少年探偵団だ。 |
イリヤ | ……ねえ。 |
アチャ士郎 | なんだ? |
イリヤ | アチャーハン、とかどう? |
アチャ士郎 | 意味が判らん。 |
桜 | じゃあ山岡士郎さんとか! |
アチャ士郎 | 至高も究極も無い! |
イリヤ | まあ呼称なんて判別がつけばどうでもいいわ。 そんな訳でこのサイトのSS『赤き英霊へ至り、再び聖杯戦争へ』の主人公のお出ましです。 |
アチャ士郎 | まあ、宜しく頼む。 |
イリヤ | というか口調はアーチャー弁で通すの? |
アチャ士郎 | なんだ、その局地的な地方言語は。 |
桜 | SS内では姉さんとか現代の人相手にはアーチャーさんの口調、ジャグラーさんやセイバーさん相手には衛宮先輩の口調、 って使い分けてましたね。 |
アチャ士郎 | 凛相手にくだけた口調で話す訳にもいかんだろう。 正体の事もあるし、今の私は彼女のサーヴァントだからな。 |
イリヤ | そういう口調はいつ覚えたの? |
アチャ士郎 | 覚えた、というか。自然にこういう話し方になっていたな。 生前は気の許せぬ相手や、敵ばかりと相対していたからかもしれん。 そういう輩を相手に遠坂やセイバーと同じ調子とはいかんだろう。 |
イリヤ | ま、うちではこんな感じの設定、というか推察している訳ね。 じゃあ今日はこのまま? アチャ弁? |
アチャ士郎 | 駅弁のように言わんでくれ。 まあなんだ、その時の調子と勢いで好きにさせてもらうつもりだ。 |
桜 | 名前表記があってよかったです。 口調って小説では大事な個性ですから。 |
イリヤ | そうね。 ただでさえキャラを崩してるっていうのに貴方のキャラクターじゃどっちつかずで困るものね。 |
アチャ士郎 | ・・・・・・泣いていいか? |
桜 | 泣いていいのはトイレとパパの胸の中だけです! |
アチャ士郎 | 作品が違うぞ。作品が。 |
イリヤ | じゃあ質問に入るわね。 まずはSSを纏める意味でのおさらい。 アーチャー、つまり『赤き英霊へ至り、再び聖杯戦争へ』の主人公である貴方は、どんな世界から召還されたか。 |
桜 | 原作第二ルートのその後で、姉さんとセイバーさんを含めた三人で歩んだ世界、という事が基本骨子ですね。 |
アチャ士郎 | うむ。 衛宮士郎が磨耗し、絶望せず。もし『衛宮士郎』のまま赤き英霊へたどり着けたのならば――― というIFを形にしたのがこの作品となる。 |
イリヤ | そこで問題になってくるのが、『衛宮士郎はどういった経緯を辿って来たのか』という事。 |
桜 | 聖杯戦争を生き残って、成長した、って事以外は実際の所なにも判ってませんからね。 |
アチャ士郎 | ふむ・・・・・・どう考えても長編SSになりそうな話題なのだが。 |
イリヤ | まあその辺ははしょって頂戴。 さすがにもう書いているやつにはそんな体力ないから。 |
アチャ士郎 | そうだな―――まずは卒業してすぐにロンドン、時計塔へ行った。 |
桜 | 魔術協会の本拠地ですね。 |
アチャ士郎 | ロンドン編に関しては dain さんのサイト Strauss Works にある『Fate/In Britain』を確認してくれ。 |
イリヤ | ちょっ・・・・・・! どんな手抜きよ、それ! |
アチャ士郎 | いや、しかしなあ。 ロンドン編であそこ程クオリティの高いSSは書き手の知る限り存在しないぞ? |
桜 | だ、だからってこういうのはどうなんでしょう。 |
アチャ士郎 | ふむ。だがまあ言いたいことは伝わる筈だ。 衛宮士郎は遠坂、セイバーと共に海を渡り、家族として、魔術使いとして、そして正義の味方として邁進しつづけた。 |
イリヤ | そうね。あそこなら魔術を学ぶには最高の環境だし、敵も簡単に作れるから成長も早いでしょうね。 |
アチャ士郎 | 特に遠坂は味方が少なく敵を多く作る性格だったからな・・・・・・ 一人一人の味方が何故か一騎当千に等しい力の持ち主達だったのが均衡を保っていた理由だが。 |
桜 | ルヴィアさんとかなんですかねー、やっぱり。 |
イリヤ | そいつはそいつで敵が多そうな性格な気がするけど。 |
アチャ士郎 | まあ、なんだね。時計塔にいた時代ですら闘争に困る事は無かったとだけ言っておく。 |
イリヤ | ふーん、問題はその後よね。 ずっと魔術協会にいたって訳でもないんでしょう? |
アチャ士郎 | そうだな。 特に何かの区切りがあった訳ではないが、私は次第に世界を飛び回るようになった。 |
桜 | 活動内容は主に―――正義の味方ですか? |
アチャ士郎 | うむ・・・・・・テレビでも、新聞でも。 ただの噂話でも、俺が必要とされていると思った所にはすぐに出向いたよ。 戦争や、私闘。天災、人災。 魔術師の『研究』を止めにいく、なんて事はざらにあった。 それが良い結果であれ、悪い結果であれ、ただ正義の味方で在ろうとした。 |
桜 | そこは、きっとアーチャーさんと同じですよね。 |
アチャ士郎 | ・・・・・・そうだな。 きっとその行動や結果にも大差なかっただろう。 何しろ俺はその全てに全力を尽くしたから。 |
イリヤ | それだけ聞くとアーチャーと同じ道筋を辿っているようだけど? |
アチャ士郎 | そうだな。 結局の所、俺がどんなにがんばった所でアーチャーと違う結果は得られない。 俺達に劇的な実力差がある訳でもないし、さっきも言ったようにどちらも全力で行った結果だ。 そう、俺だけでは未来は変えられなかった。 |
イリヤ | そこで、リンやセイバー、って訳ね。 |
アチャ士郎 | その通りだ。 俺一人では成し得なかった事も、二人が居れば違った。 俺一人では耐え切れなかった事も、二人が居てくれたから乗り越えられた。 |
桜 | ・・・・・・・・・・・・ |
アチャ士郎 | 月並みな言葉だが、感謝をしてもしたりない。 ただ必死になって道を突き通す俺を、二人は支えてくれた。 駆け続けて。 英雄なんて呼ばれるようにさえなって。 駆ける事ができなくなるまで進み続けて――――― 最後は、誇りと幸福を胸に、別れた。 |
桜 | いい、お話ですね・・・・・・ |
イリヤ | で、この神も仏もない科学・情報社会でどういう形の英雄になったの? |
アチャ士郎 | うむ、遠坂がメディアとITをフル活用してな・・・・・・ |
桜 | ・・・・・・・・・・・・ |
アチャ士郎 | まあ世界の危機なんてものと戦う事もあったが、私の表向き知名度は主にボランティアだ。 恵まれない国や町に行って食料を用意したり、井戸を掘るなどの生活環境向上を支援した。 特に食事については世界に名を知らしめてな。 『彼の者は乾いた大地から無限の美食を創造する』と謳われたものだ。 まあ、その子らに食事を用意する傍らでゲリラやら正規軍を叩き潰したりもしたが。 |
イリヤ | それで、ベイカー(パン屋さんのサーヴァント)。リン達は何をしたの? |
アチャ士郎 | そういう私の活動をできるだけ良いように流布した。 真実から嘘八百を並べてある限りのメディアを利用してな。 ちなみにWEB関連の情報操作についてはセイバーの仕事だ。 遠坂は地元メディアからじわじわと世界に情報を広げて、虚構と真実で英雄を作り上げてしまった。 ちなみに遠坂をそれを利用して荒稼ぎもしてたみたいだがな。 |
桜 | 感動の・・・・・・感動のお話が! |
イリヤ | シロウをアーチャーみたいにしないって誓いと、自分自身の利益。 見事に両立してのけた訳ね。 |
アチャ士郎 | 俺の知名度が妙に上がってからは、遠坂自身も妻として有名になっていったからなあ。 世界に対する情報量の密度が―――とか言って積極的にテレビにでてたな。 |
イリヤ | 自身を架空の『英霊の座』に置く為の情報量操作ね。 英霊に成るには偉業を成したという事実ではなく、世界に記憶を残す事ですもの。 まあ、貴方はともかくジャグラーは色んな意味でまっとうな英霊じゃないけど。 |
桜 | 永遠を誓い合う伴侶の為に、本当の永遠へと踏み込む・・・・・・ やっぱり感動的なお話ですよね! |
イリヤ | ・・・・・・どうでしょうね。 相手はあのリン、その上位魔族ジャグラーですもの。 シロウの為にっていうのは本気でしょうけど、決して自分の利益は忘れないわ。 |
アチャ士郎 | そうだな。 『もう生前の内にやる事はやったし、今回はひたすら快楽に生きるわ!』 ってずいぶんとはりきってたしな。 |
桜 | なんでいちいちオチをつけるんでしょうか・・・・・・ |
イリヤ | 次の質問ね。 これは作品内でも何度か語られた話よ。 ズバリ、原作アーチャーとアチャ士郎。 いったいどちらが強いのか。 |
アチャ士郎 | ・・・・・・またその話か。 |
桜 | また、ってそんなに何度も話されてましたっけ? |
アチャ士郎 | いや、少なくともSS内ではそう出た話題ではない。 というか実際に戦闘シーンがあったのだから解説はいらないと思うのだが。 |
イリヤ | どうもこの話題については書いてる奴が語りたいらしいわね。 別に細かい設定やらストーリーを考えてるわけでもないって言うのに。 |
桜 | あー、そういえばWEB拍手に対するお返事はBBSなんかで『二人の違いは・・・・・・』っていう話題をちょくちょく書いていましたね。 |
イリヤ | なんかずっとウズウズしてた見たいね。 ある意味ネタバレみたいな話題ではあったし、こういう場でもなければ語れないし。 |
アチャ士郎 | 全く。 聞いて面白い話題ならともかく、退屈な話を、しかもほぼ二度目となる話をしてどうしようというのだか。 |
桜 | で、でも詳しく細かく知りたい人もいるかもしれないじゃないですか。 SS内の文章ではいまいち判らない、って人もいるかもしれませんし。 |
イリヤ | 書いた文章が伝わってない、って時点でこんなSS読んでないと思うけど・・・・・・ まあ聞いちゃったものはしょうがないし、判りやすい解説、お願いするわ。 |
アチャ士郎 | ・・・・・・仕方あるまい。 まずこの話をするには、我々の環境に差があった事を知ってもらわなければならない。 |
桜 | 差、ですか? |
アチャ士郎 | まず、アーチャー・・・・・・私ではなく原作の方だ。 彼は正義の味方として戦う為、世界を廻っていただろう。 救われない人を救いたい。 沢山の人を。いや、全ての人が幸福である事を望んで。 逆を言えば、沢山の不幸の人たちがいる所に行く事になる。 ならば、この世の中でもっともありふれていて、かつ大量の人を不幸にするものとは何か。 |
イリヤ | 戦争ね。 |
アチャ士郎 | そうだ。先ほどボランティアと言ったが、それが求められている場所を戦争は大量に作り出す。 過去でも未来でも、戦争は被害者と英雄を生む。 私がそうだったように、アーチャーもその半生をそこにつぎ込んだ筈だ。 |
桜 | 剣や魔法の世界じゃなく、火薬と鉛球の世界に、ですか。 |
アチャ士郎 | 剣も魔法も・・・・・・もとい魔術は使っていたが。 確かに銃や爆弾を使ったこともある。 ここからは私―――というより書き手の想像が混じるが。 アーチャーも同じように現代兵器を使用した事があるだろう。 |
イリヤ | 効率の良さで言えば現代兵器には敵わないものね。 まあその常識に脅威となるのが魔術でもあるけど。 |
アチャ士郎 | 魔術と銃。 戦い方は同じであり、戦場も限りなく私達は近い道を辿った筈だ。 だがしかし、私とアーチャーでは決定的に違う点がある。 |
桜 | 姉さんとセイバーさん、ですね。 |
アチャ士郎 | そう。遠坂はアーチャーの世界にもいただろうが、私の様に伴侶として共に居た訳ではないだろう。 きっと、あいつの戦場はいつも一人だった。 剣と魔術、そして現代兵器を使用し、何百、何千という敵を相手にして。 だが、たった一人で軍勢をどうにかできる訳がない。 セイバーのような一騎当千の英雄ならともかく、凡人の私にそんな力は無い。 |
イリヤ | そうなの? 固有結界に引き込んで掃討しちゃえばいいじゃない。 そこまでしなくても対軍、対城宝具をぶちかましちゃえばいいんじゃないの? |
アチャ士郎 | そうも簡単に済む物ではない。 銃弾の飛び交う中で集中しながら長々と詠唱する訳にもいかんし、固有結界の範囲もそう広くない。 長遠距離からの射撃なら可能だが、それでなんとかできる事態ばかりではないからな。 そもそも魔術をそんなおおぴらで使用すれば魔術協会が黙ってはいないし、 そんなリスクを犯すなら爆弾のひとつでも手に入れれば事が済む。 |
イリヤ | ・・・・・・そうね。 いくら神代レベルの英雄だとしても、単騎で出来るのはそれこそ1000人前後か。 こと効率の良さと容赦のなさなら現代兵器に太刀打ちできないものね。 |
アチャ士郎 | さらに言うなら、私達の目的は殺戮ではない。 犠牲を小さく、できるのならば誰も悲しませない。 それが戦いの目的であり、理想だからだ。 だから私達の戦いは宝具や爆弾の一掃ではなく、戦いそのものを止める戦いとなる。 |
桜 | 戦いそのものを止める戦い・・・・・・具体的にどうするんですか? |
アチャ士郎 | そこが戦場ならば、まずは戦意を喪失させる事を狙う。 奇襲、夜襲、罠、情報操作。 可能な限り被害が出ず、そして私達一人でも行える。 判りやすく例えるならば、ゲリラ戦のようなものだ。 |
イリヤ | 真っ正直に戦えばどうしても犠牲は出るものね。 戦う相手の身まで気遣うならそういう手も使う必要があったと。 |
アチャ士郎 | だがもちろん現代兵器が猛威を振るう戦場ばかりが私の戦いではない。 研究の為に非道を繰り返す魔術師、存在そのものが人間を害する人外。 そういった輩相手には、銃や火薬よりも剣や魔術を使うことになる。 |
桜 | 吸血鬼の住む古城、魔術師が作り出した迷宮! っていうと本当にファンタジーみたいです。 |
アチャ士郎 | 現にそういった場所へ赴いた事もある。 そう、遠坂やセイバーと共にだ。 |
イリヤ | お、出てきたわね。 |
アチャ士郎 |
セイバーは主に近接戦闘担当。
セイバーの名に恥じぬ剣技、現代の魔術では太刀打ちできぬ魔力耐性。
魔術師が相手ならば、彼女一人で十分すぎる程だ。
戦闘要員としてもさるものながら、大きな戦闘ではその指揮を取り我々を導いてくれた事もある。
遠坂は後方支援、魔術関連の対処。 私やセイバーでは届かない高度な魔術を有し、立ち行かぬ問題を解決する。 我々を纏める知将であり、時には軍師さながらの采配で戦況を変えたこともある。 そして私はその間。 剣を振るい、弓を撃ち、魔術を用い、状況に応じてポジションを変える。 時には殿を務め、時には補佐へと廻り、三人である強みを限界まで利用する。 およそ考えられる範囲で隙はなく、我々の『進軍』を止められるものは決して多くは無かった。 |
イリヤ | 星の剣を繰るアーサー王に、宝具を無制限に生み出す固有結界使い。そして魔法を再現する魔術師。 まあどの時代であっても活躍できる現代最強のメンバーと言えるわね。 |
アチャ士郎 | 実際はそこまで単純ではないが・・・・・・我々が三人揃う時が、最も真価を発揮するという事は確かだ。 そう、それが私一人では成しえない事でさえ、二人が居れば乗り越えられる程に。 |
桜 | 絆の力ですねー。まさしくヒーロー伝記です! |
アチャ士郎 | だがそれを、アイツは一人で駆け抜けた。 |
イリヤ | ・・・・・・・・・・・・ |
アチャ士郎 | 私が一人では成し得なかった戦いに、アイツは一人で挑んだ筈だ。 それが失敗であれ、成功であれ、決して誰にも理解されない。 そんな戦いを死ぬまでに永遠と続けた。 |
桜 | 悲しい、事ですよね。 |
アチャ士郎 | いや、これは精神的な話ではなく、肉体的な事だ。 つまりは、単純に戦力が足りない。 どんなに力を付けようと、身一つでは出来ることが限られてしまう。 |
イリヤ | まあ一人じゃ役割分担、なんて真似も出来ないものね。 足手まといじゃないなら、人では多い方がいいもの。 |
アチャ士郎 | そう、遠坂やセイバーが居た私には負担が分散した上に、各自の長所を引き出せる役割があった。 だが、アイツはそれを一人でこなせばならない。 常に戦況を把握して、地の利を得る。 真正面からの特攻ではなく、裏をかき、潜入し、騙し討つ。 それがアイツが戦上手と言われる所以にして、アイツ本来の強さだ。 |
イリヤ | うーん、つまりアーチャーは戦闘能力ではなく、戦況を把握してうまく立ち回るのがうまいって事? |
アチャ士郎 | その通りだ。 三人でいた私と、一人で戦い抜いたアイツでは、その差が顕著に現れる。 例え絶望的の淵に落とされても逆転を手繰り寄せる“戦術理論”。 スキルで言うのならば、これが『心眼(真)』というわけだ。 アイツがランクBならば、私は一つ低いCという所かな。 |
イリヤ | おお、stay night的な判りやすい説明ね。 |
桜 | では一対一ならアーチャーさんが有利って事ですか? |
アチャ士郎 | 読み合いに限ればそうだが、伊達に私も遠坂やセイバーと共に居たわけではない。 遠坂と共に魔術協会に居た経験は、魔術使いとしての私を鍛え上げた。 日々続けたセイバーとの修練は、剣士としての私を研磨させた。 |
イリヤ | アチャ士郎は魔力、筋力、敏捷がランクアップした! |
桜 | 人生経験が豊かになった! バトラースキルが上がった! 天然ジゴロスキルがじょうしょうした! |
アチャ士郎 | なんだと言うんだ、君達は。 |
イリヤ | まあつまりまとめると・・・・・・ 本家アーチャーは戦術理論に勝り、アチャ士郎は戦術技能に勝っているという訳ね。 |
アチャ士郎 | その通りだ。 結果は・・・・・・まあSSを読めば判るだろう。 少なくとも、これで単純にどちらが強い? という質問には簡単に答えられないという事がわかっていただけただろう。 |
桜 | で、長々と解説頂きましたけどこれって誰が得する情報なんでしょうね? |
イリヤ | お客さんもSS読んでだいたい判っているだろうし全く実りのない会話だったわね。 |
アチャ士郎 | いやホント、なんなんだ、キミタチ。 |
イリヤ | さーて、これが最後の質問ね。 |
桜 | 思えば長い割りにはぐだぐだとした道のりでしたが、名残惜しいですね。 |
アチャ士郎 | いや、書いてる奴もお客さんも私もうんざりだと思うぞ。 |
イリヤ | 今でもお客さんがたまーにWEB拍手くれるのよねー。 一年以上ほったらかしのサイトなのに。 うれしいやら心苦しいやら。 (※現在2008年10月19日 日曜日 22時15分です) |
桜 | では、皆様のためにも、なによりも書いてる本人の為にも、最後の質問と行きましょう。 |
イリヤ | えー、ごほん。 ・・・・・・貴方は、最終回で座へと還ったのか? |
アチャ士郎 | ふむ。 |
イリヤ | あいまいな返事は許されないわよ? ここまでだらだらと引き延ばしたんだから、 |
桜 | そうです、ここではっきりしてください! 貴方のはっきりしない態度が相手を傷つけるんですよ!? |
アチャ士郎 | 人を最近のラブ・コメディにありがちな優柔不断男にしないでくれ。 |
イリヤ | それ大体間違ってないわよ。 で、どうなの? |
アチャ士郎 | 還る還らないの理由は別にして、だ。 このまま続きが書かれなければ、私は還ったも同然。 逆に話が続けば、まず間違いなく私は居るという事だ。 |
桜 | ・・・ずるくないですかそれ? |
アチャ士郎 | 確かに詭弁のようなものだが、的を射ているだろう。 還ったか、還ってはいないか。 終わりか、終わってはいないか。 どちらも結果的には同じ答えになるわけだ。 |
イリヤ | まあ続きがなければお客さん的にはどっちも同じでしょーね。 |
桜 | そうです・・・・・・だからこそ今、お客様の声援が必要なんです! |
イリヤ | ヒーローショー? |
桜 | さあ皆さん! WEB拍手や滅多に書き込みがない掲示板を書き込んでください! プリーズと! やりやがれと! いい加減にしろと! ののしってください! |
アチャ士郎 | そんな事を言っても結局は書いている男のモチベーション次第だがな。 |
桜 | うっ! ですからお客様の声でモチベーションがあがるかもしれませんし・・・・・・ |
イリヤ | どうかしらね、今までも散々もらってこの現状だし。 それよりも最近は『涼○○○○の○○』とか、『ギ○○ィ○○』とか、別の妄想が8割程頭占めてるみたいだし。 Fateは1割くらいよ。残りは仕事とか日常とか。 |
桜 | で、でも、結構Fateでもネタはできてるって話じゃないですか。 URW後のわたしの話とか、兄さんのアフターとか・・・・・・あれ、面白くなさそう・・・・・・ |
イリヤ | 自分で言うんじゃないの。悲しくなるでしょーが。 |
アチャ士郎 | 自虐が一番書きやすい・・・・・・というのはなんだろうな。 マゾなんだろうか、あの男は。 |
イリヤ | 自虐してる分にはモチベーションもなにもないからねー。 っていうかやっぱりはぐらかしてるじゃない。 続く続かないはともかく、設定上はどうなったのよ。還ったの? |
アチャ士郎 | 還った、と言っても信じる者はいないだろう? ストーリー的にも、最後の伏線的にも。 |
イリヤ | じゃあ還ってないのね? 続くのね? 続きはWEBなのね? |
アチャ士郎 | ぐぬ・・・・・・続く為には皆様のご声援が必要です。 |
桜 | ヒーローショーか! |
アチャ士郎 | まあ、なんだ・・・・・・正直に言えば、還ってはいない。いや、還れていないというのが正しいか。 |
イリヤ | ふん、ようやく吐いたわね。 |
アチャ士郎 | なにもかも台無しにして暴露する、そういう方針なのだろう、ここは。 |
桜 | そういえばアーチャーさんは還ろうとしてましたけど、なんで還れなかったんですか? |
アチャ士郎 | どこまで言ってしまっていいか検討もつかんのだが。 |
イリヤ | いい塩梅でよろしく。 |
アチャ士郎 | 料理と風呂焚き以外で自信はないが・・・・・・ 結局の所、合意でもない限りサーヴァントを従わせる方法など幾つもなかろう。 例えば、誰かが強い気持ちで思ったが為に、無意識で使われた令呪、等な。 |
イリヤ | はい、ばらしているようで明確には答えてない解説、ありがとう。 |
桜 | 本編のFateでも先輩が無意識で令呪を使っているシーンがありましたしねー。 余程強い気持ちで相手に望めば、発動しちゃうんじゃないかっていうのが書いている人の見解らしいです。 |
イリヤ | 使った方も使われた方も、発動した事に気づかないなんて・・・・・・余程必死だったのね! なんて都合のいい。 |
アチャ士郎 | ポロっと本音がでているぞ。 |
イリヤ | んー、これで質問しゅーうりょーう。 |
アチャ士郎 | では戻っていいか? このままだとセイバーが全てを食い尽くし、ライダーが酒を飲み尽くし、ランサーのナンパが全弾外れ、 キャスターのノロケが汚染し、アサシンが寺で涙するかもしれん。 |
桜 | 道場内も酷い事になってますからねー。 あっちには本家アーチャーさんが居ますからなんとかなってますけど。 |
イリヤ | うちのバーサーカーが一番まともね! 狂戦士なのに! |
桜 | というかギルガメッシュさんは放って置いていいんですか? |
アチャ士郎 | アレはどうにもならん。 止めようとしても止まらんし、ヘタに止めると被害が増すからな。 アレは止めるのではなく操作するのが好ましいのだが・・・・・・ それができるの・・・・・・ほれ、あの通りだ。 |
桜 | うわぁ・・・・・・ |
イリヤ | 神父―――虎の前に堕つ、ね。 |
桜 | あ、というか帰っちゃ駄目ですよ。 まだ書いている人のコメントがありますから。 |
イリヤ |
大半の人が帰りたがるインタビューっていうのも人としてどうかと思うけど。
これが最後だし、読み上げるわー。
『幻想の果て、少年の心からは限りなく遠かった場所へと辿り着いた男。 原作の主人公であり、その名をタイトルに残す“衛宮士郎が英霊となったら”という可能性。 少年の日のまま、大きくなった背中を見せていただきました。 思えばこのSSを書き始めたきっかけであり、話の中核にもなった最重要人物。 オリジナル要素を持ちながら、あくまで原作の士郎とアーチャーから作り出されたIFである事が、 原作設定をできるだけ引継ぎ、できるだけ多くを取り込もうとしたこのSSを体言したかのような存在となりました。 ジャグラーという存在が現れたのも、彼あってこそです。 もしこの話が続くのであれば、再び貴方から生まれ出る事となるでしょう。 約束の丘へと辿り付きし英霊、衛宮士郎。 最後までその信念を辿らせて頂きました。 ありがとう』 |
アチャ士郎 | ・・・・・・・・・・・・ |
イリヤ | ケッ! 主人公級だからって扱いがいいわねちくしょー。 |
桜 | 台無しだー!? |
アチャ士郎 | ・・・・・・はあ、どっと疲れた。 もう失礼させていただく。 |
イリヤ | ん、お疲れさまー。 |
桜 | はい、またお会いしましょう。 |
アチャ士郎 | ああ―――― いずれ、再びこの世界でな。 |