桜 | あ、はい。次は――― |
イリヤ | ん? どうしたのよサクラ、固まっちゃって。えっとー、次は――― |
ギルガメ | 俺の名を呼んだか、器よ。 |
イリヤ | 呼んでない呼んでない。 |
桜 | ウチはもう間に合ってるんで結構です。 |
ギルガメ | 我は新聞販売員か! 全く、安物の宴に参加しているだけではなく、 このような寂れたインタヴューとやらに答えてやろうと言うのだ。 我を向かい入れるならドームの一つや二つ貸切るのが当然であろう! |
イリヤ | うん、だからもう帰っていいわよ。 |
桜 | ウチは無宗教なんで・・・・・・ |
ギルガメ | 誰が宗教の勧誘をした! 全く持って不愉快よ。 名前が長いという理由だけで略されている事といい、 セイバーのツンデレのツンが高比率な事といい、 今宵は何もかもがふざけておるな。 |
イリヤ | セイバーについては香料100%なくらいにツンしかないと思うんだけど。 |
ギルガメ | 戯けた事を。まあよい、今宵は無礼講よ。 我がこの高貴な口を開かなくては場が閉まらぬというのなら、 伊集○光の深夜ラジオ並みに語りつくしてやろうではないか。 |
桜 | 2時間ですか・・・・・・ |
イリヤ | 1時間半だってば。まあしょうがないわね、全員やる事が義務になってるし。 |
ギルガメ | さあ、我に問うがいい。ん? この美しさの秘訣か? |
イリヤ |
聞いてないわよ。あなたに対する質問は・・・・・・
原作に比べて微妙に性格変わってない? |
ギルガメ | ム、どういう意味だ? |
イリヤ | んー、厳密にどうとは言いにくいんだけども。 |
桜 | 結構あっさりとしてますよね。 お役所仕事というか、やる気がないというか。 |
イリヤ | そう、シロウの家にどうどうと上がりこんで忠告してくとか。 森でギリギリまで追い詰めたのに放置していくとか。 最後は最後で暴れるだけ暴れて帰っちゃうとか。 セイバーに対してだって執着心が少ないし、 いつもの『好きになったけど恥ずかしいから遠くから見守るだけにしよう、 でも我慢ができなくなって襲っちゃったら警察沙汰』な感じはどこにいったのよ? |
ギルガメ | 誰がストーカーか! しかしやる気がない、というのは虚構という訳でもないな。 |
イリヤ | ズバリその理由は? |
ギルガメ |
不可思議な召喚、崩壊を始める聖杯、何もかもが我の筋書き通りにはいかなかったからな。
言峰は監督役という名だけでも舞台を収める立場であったにもかかわらず、
傍観という悪趣味の所為で何もかもがつまらぬ事態へと流れた。
そのような冷め切った舞台に、我が進んで上がる訳もあるまい。 何より、我に事態を収める為に急がせたという事が気に入らん。 |
イリヤ | ・・・・・・うっかり王様も落ち着いたんだなー、とか思ったのは誤解だったのかしら。 |
桜 | でも、聖杯の状態はセイバーさんには関係ないですよね? 最後にセイバーさんを相手にしてましたけど、 結局どうこうなる前に帰っちゃいましたし。 |
ギルガメ | アレは我の決定により既に我のモノだからな。 それが手元に来るのがいつであれ、大差の無い話だ。 |
イリヤ | んー、この辺よね。 焦りじゃないけど事を急がないっていうか、 有無を言わさず行動を起こす暴君っぷりが微妙に鳴りを潜めてるのよね。 |
桜 | 激情することも無く、慢心すること無く、最後まで脅威でありながらラスボスにはなりませんでしたしね。 |
イリヤ | 原作では灼熱のマーボーによってひねくれた方向に侵食されていた精神が、本作では士郎の美しき日本料理達によってまろやかになったと噂がありますが、その辺いかがでしょーか? |
ギルガメ | 下らん冗談だ。我が我以外の意思によって変わるなどありえん事よ。 |
イリヤ | (まああながち冗談、って訳じゃないんだけどね) |
桜 | (半分ギャグで決めた設定が固まっちゃうって、怖いですね) |
ギルガメ | ん? 何か言ったか? |
イリヤ | いーえ、なんでもないであります、おー様。 |
桜 | 高貴が故の空耳かと。 |
ギルガメ | ふむ、それならば仕方あるまいな。 |
イリヤ | (高貴と空耳ってかんけーねーじゃん!) |
桜 | (高貴とか付けばなんでもいいんでしょうねー) |
ギルガメ | む、またもや空耳が聞こえたようだが・・・・・・? |
イリヤ | 高貴なのも辛いっすねー、おー様。ところで次の質問よろしいでしょうか? |
ギルガメ | 構わん、我への問いを許そう。 |
イリヤ | はいはい、って・・・・・・あれ? |
桜 | どうしたんですか? |
イリヤ | 質問1個だけみたいね、後はコメントだけー。 |
ギルガメ | 何ィ!? |
イリヤ |
コメントの方は、
『どう考えてもちょい役です、本当にありがとうございました』だけね。 お疲れシエルサマー。 |
ギルガメ |
ぬぬぬ!? いやいや待て、まだ我は語りつくしておらぬぞ。 笑いあり、涙あり、悲しみあり友情ありの我歴史を存分にライブしつくしてはおらんではないか! 最終的には小林さ(自主規制)を超えた豪奢で無駄だらけの黄金で身を包み我様の美声をこの世に轟かせる準備はできているのだぞ!? |
桜 | あ、うちは見てないんで。 |
イリヤ | そうそう、紅白とタイガードラマ、もとい大河ドラマしか見てないわ。あとたまにアニメ。 |
ギルガメ | 誰がN○Kの集金員だ! |
桜 | だいたい、わたしには息子なんていません! |
イリヤ | あー、我ー、我だけどー。今事故っちゃってさー、ちょっとロードローラーで峠を攻め込んでてね? |
ギルガメ | 我我(オレオレ)詐欺でもないっ・・・・・・ええい、いい加減このようなパターンは聞き飽きたわ! もはや申し開きの場は与えぬぞ。 こうなれば貴様等を打ち滅ぼし、我こそが真の司会進行役だと見せ付けてやるわ! |
桜 | きゃー! KYの王様がご乱心しましたー! |
イリヤ | しかも剣と言うにはどうかと思うで有名なドリルっぽい宝具まで出してますよ! |
ギルガメ | もはや我は止められんぞ・・・・・・! このボロ屋を改築し、今日我の為だけのサンバカーニバルを開いてくれる! それを観て感動したセイバーをお持ち帰りという寸法よ! なんという賢者なる我、素晴らしき我! |
イリヤ | キャー! 頭わるーい! |
ギルガメ | さあ己が死を刮目せよ―――エマヌ・エ(スコーン) |
桜 | え? 小麦粉・バター・牛乳・ベーキングパウダーなどを混ぜ合わせて焼いた、 丸い小形のイギリスのパン。ジャム・バターなどを添えて食べる物ですか? |
イリヤ | Yaho○辞書調べね! |
ギルガメ | 貴様――――アー・・・(バタリ) |
桜 | ・・・・・・はー、びっくりしました。 |
イリヤ | 全く、はた迷惑な王様ねえ。 とりあえず通りすがりの正義の味方のおかげで助かったわねー。 |
桜 | えっと、これ死んじゃってるんでしょうか。 |
イリヤ | 残念ながら生きてるわね。 頭にナイフが突き刺さっても死なないのってもはやギャグキャラだと思うんだけど・・・・・・ ついでだしコレもうちょっと抉りこんでおこうかしら。 |
桜 | あ、イリヤさん? ビクビクしてますよ? なんかビクビクしてますよ! |
イリヤ | グリグリ、おもすれー。 |
桜 | ・・・・・・(そわそわ) |
イリヤ | ん? サクラもやる? |
桜 | い、いえ! わたしは遠慮します! ―――でも少しだけなら・・・・・・ |
イリヤ | あ、動かなくなっちゃった。 |
桜 | あ・・・・・・グリグリしたかったな・・・・・ |
イリヤ | いやー! すっきりしたわ! わたしコイツに色々と恨みがあるから、原作でもSSでも。これでまっさらな気持ちで次にいけるわねー。 |
桜 | 一度取り込めば生き返るかなあ・・・・・・? グリグリよりどうせならゴリゴリとか・・・・・・ この人アクが強いし、そっちのほうが楽しめそう。 |
イリヤ | ほら、そこの猟奇的な彼女。次に行くわよ。 |
桜 | あ、は、はい! あはは、ちょっとボウっとしちゃいました。 |
イリヤ | どっちかっていうと恍惚としてたけどね。 |
桜 | それはそれとして! ギルガメッシュさんを止めたナイフといい、この演出。あとがきも終幕、真打登場ですね! |
イリヤ | あー、それなんだけど。微妙に違うわよ。 |
桜 | え? でもこれって。 |
イリヤ | うん、まあ間違ってもいないんだけど。ほら、ちょっと奥行くわよ。 |
桜 | あ、どこ行くんですか!? そっちは道場しか・・・・・・ |