イリヤ | はぁ。なんだか満足しちゃったなあ。これで勝手に終わりにしちゃおうかしら? |
桜 | イリヤさん、気持ちは判りますけど、まだ続きありますよ? |
イリヤ | あら、サクラお帰り。ライダーは? |
桜 | ちゃーんと連れてきました。 ライダーにはお説教して、あんなことは二度としないように納得してもらいました。 |
ライダー | (ガクガクブルブル) |
イリヤ | (お疲れ様、ライダー!) |
桜 | じゃあ次はライダーに質問ですね。 |
ライダー | ひい! サクラ、もう勘弁してください! こそぎ落とされる感覚はもうこりごりです! |
桜 | やだ、何を口走っちゃってるのよライダー。 もう調きょ・・・・・・もといお説教は終わったのよ? 変なことを言うだなんて、まだお説教が足りなかったのかしら・・・・・・? |
ライダー | 申し訳ありません、サクラ。少しばかり幻覚を見ていたようです。 これからはいつもの冷徹無比、冷静沈着、鉄面皮のクールな私に戻りますので、どうかご安心ください。 |
桜 | うん、それでこそわたしの頼りになるライダーね! |
イリヤ | 足だけガクガク震えてる・・・・・・調教がしっかりとできてるのねー。わたしも見習おうかしら。 それはともかく質問にいきましょーか。順番は狂っちゃったけど。 |
ライダー | はい。ぜひともお願いします。 できれば今すぐにでもフレームアウトしたいので。 |
イリヤ |
じゃあ最初の質問ね。 7章でライダーが描写もなく倒された後、何してたの? |
ライダー | ・・・・・・早くも心が折れそうな質問ですね。 |
イリヤ | いいから答えなさい。 まだ1つめなのに簡単にダウンされちゃ困るんだから。 |
ライダー | ダウンさせる気でやっていたのですか。 ・・・・・・いちいち突っ込んでいては埒が明きませんね。 |
イリヤ | そ、さっさと答えなさい。 |
ライダー |
判りました。とは言っても、特に言うような事もありません。 シンジの契約の本が解呪されたと同時に、正統な契約者のサクラとの下に戻りました。 傷の治療もありましたし、サクラは私に戦いを命じませんでしたので、待機していました。 |
イリヤ | ずっと? サクラが地下に囚われてからは? |
桜 | ちょっ、イ、イリヤさん。 |
ライダー | ・・・・・・待機していましたね。 私の役目はサクラの身を守る事ですし、命なくしてその場を離れる訳にはいきませんでしたから。 |
イリヤ | うーん、事態がサクラの望まない方向に流れたとしても、サクラの身を第一に考えてる訳か。 この辺は原作のライダーそのままよね、 少し間違えると最終戦についてこなかったり敵になったりする所とか。 SS内じゃ味方になる分岐点がなかったのねー。 |
ライダー | はい、サクラの身が第一であって、その過程で誰に何があろうと私には関係のない話なので。 |
桜 | ライダー・・・・・・ |
ライダー | 安心してください、サクラ。 それは聖杯戦争の話であって、今の私にとっては別です。 サクラが望む限り、私はこの家にいる人間を守り続けるでしょうから。 |
桜 | うん、そうだよね。ありがとう、ライダー。 |
イリヤ | もう、定期的にイチャイチャするんじゃないの。 それにしてもライダーの親愛ってもうベタ惚れレベルよね。 恋人なのか、姉妹なのか、家族なのか――――どう言ったらいいのかしら。 |
桜 | こ、恋人ってイリヤさん。わたし達女同士ですよっ? |
ライダー | はあ、私はサクラが望むのであれば性処理の相手ぐらい勤めますが。 |
桜 | えええええっ!? |
イリヤ | ほら、こーまで言える忠信なのよね。 やっぱり親愛を含んだ忠義って言ったほうがいいのかしらね。 |
桜 |
あ、あはは、びっくりしちゃった・・・・・・ なんだか忠義って言いますと戦国武将とか、執事さんとか連想しちゃいますね。 |
イリヤ | あら、執事とは違うわよ。 |
桜 | ? わたしはライダーを執事さんと思った事はありませんけど・・・ 執事とかメイドさんとかって、そういうものじゃないんですか? |
イリヤ |
執事っていうものは、主に尽くすのは当然だけど、主をよい方向へ導くのも役目なのよ?
尊き人間であれ、と成長を促してこその臣下よ。 そういう意味じゃライダーは部下としてはあくまで及第点。 サクラの身の無事しか考えてないから、執事とはとてもいえないわねー。 |
ライダー | ・・・・・・ふむ。 |
桜 | ら、ライダー? 別に参考にしなくたっていいんだからね? わたしはライダーの事を執事だなんて思ってないし、大事な人なんだから。 |
ライダー |
ありがとうございます、サクラ。
ですがイリヤスフィールの言葉は中々に奥が深い。 成るほど、主人の成長を願うのも良き従者という事ですか・・・・・・ これは魔術師としてのサクラの成長を促すのは私の役目であるという事ですね。 もっと修練に励むべきだと。 |
桜 | ええ!? べ、別にそういう考え直しはしなくてもいいんじゃないかなっ? |
ライダー | いえ、今まではサクラの身を案じてばかりで、積極性に欠けていました。 それでは魔術を学んでいるとは言えません。 魔術は身に刻んでこそ魔術たりえますから。 サクラの将来の為、そして現在の為に、今まで以上に身を引き締めていきましょう。 |
イリヤ | あら、よかったわねー、サクラ。 ライダーにはいい刺激になったみたいよ? |
桜 | うう、藪をつついてないのに蛇がでてきました・・・・・・ |
イリヤ |
これも愛の形ねー。 んで、馬鹿な事やってないで次の質問いきましょーか。 |
イリヤ |
じゃあ2個目の質問ね。
最終章の10、シロウ VS ライダー戦でベルレフォーンを使ってたけど、 ぶっちゃけてそこまでする必要があったの? |
桜 | あっ・・・・・・。 |
ライダー | そうですね・・・・・・ただ倒すだけならばそこまでする必要はなかったでしょう。 ですが、あの時は様々な理由から宝具という手段を選びました。 |
イリヤ | 理由って、やっぱり演出? |
ライダー | いえ、そういった俗な事ではなく・・・・・・もちろんそういった意味合いも間違っているわけではありませんが。 先程貴方も言っていましたが、私のベルレフォーンと士郎のローアイアスは、原作の桜ルートを別の形にしたものです。 再現に拘った訳ではありませんが、その形を作る為に多少のつじつまあわせがあったのは確かですから。 もちろん、見所を作るという目的も含めて。 |
イリヤ | やっぱり演出って事じゃないの。 |
ライダー | もちろんそれだけという訳ではありません。 先行していたリンを追いかける為に時間が余りなかったという点。 『士郎を足止めする』という行動以外を限りなく制限されていた点。 そして何より、ベルレフォーンであれば確実だったという点です。 |
イリヤ | 確実ってどういう事? |
ライダー | 私の短剣や拳ではあの時の士郎に致命傷を与える事が困難でした。 体を縛る令呪の制限を差し引いたとしても、彼の防御は堅固でしたから。 ですが、ベルレフォーンであればその懸念は不必要です。 防御に優れたサーヴァントでもない限り受けきれず、 例え紙一重で避けても余波だけで塵と化すでしょうから。 |
イリヤ | ふーん、何時まで掛かるか判らない肉弾戦じゃなく、 消耗したとしても確実に、かつ最速でシロウを殺せる選択をしたのね。 |
ライダー | はい。とりあえず自分から質問をしておいて殺意を向けないで頂きたいのですが。 |
イリヤ |
んー、まあこればっかりは諦めなさい。 それにしても結局、ベルレフォーンはシロウに防がれちゃった訳だし、 そもそも撃ち終った後に動けないほど消耗してたし、 確実な選択の割には色々と駄目ね、ライダー。 |
ライダー | ぐ、確かに結果として失敗はしましたが、私にはあの盾がベルレフォーンを受けきれたと思えません。 何か別の要素が加わって士郎の身を守ったとしか考えられないのですが。 |
イリヤ | あー、ちょうどその頃セイバーがアヴァロン展開中だったから。 そっちの魔力に反応して活性化したんでしょうね。 偶然が重なるとそれはもう運命なんだって知ってる? |
ライダー | あっさりとネタばらしをしますね。 よいのですか? そういう『書かないからこそ意味がある』といった事を口にして。 |
イリヤ | あー、元々これはこういう方針で書くつもりだったんだからいいのよ。 何を間違ったのかただ出てきたキャラをいじるだけになっちゃったけど。 “赤き英霊〜”を書いている真っ最中は色々とネタ振りとか考えてたみたいだけどねー、 今じゃすっかり忘れちゃって質問が微妙になっちゃったのよね。 |
ライダー | はあ、ならば止めればよいと思うのは私だけでしょうか。 |
イリヤ | ううん、それが真理よ。 でも書いちゃったものを放り投げるには度胸がないのよね、あいつの場合。 8月13日に最終章が終わってー、その一ヶ月後くらいから書き始めててー、今が12月29日だから・・・・・・ 無駄に4ヶ月ぐらいダラダラと書いてるわけね。 |
ライダー | ここまで読み終わった方からしてみれば数分の出来事ですが・・・・・・ その長期間で書かれた文章を数分で読み終わった場合どんな気持ちになるのやら。 |
イリヤ | ほーんと、○ねばいいのに。アレ。 |
ライダー |
同意せざるを得ませんね。 それにしても先程からサクラの発言がないのですが? |
イリヤ | あれ? そういえば・・・・・・ちょっとサクラ、耳を塞いでなにしてるの? キカザル? |
桜 | あ、お話し終わりました? |
イリヤ | 終わったけど・・・・・・なにしてるのよサクラ。 ちゃんと適度なツッコミをいれなきゃ駄目じゃない。 |
桜 | あはは、すいません。 でも、こればっかりは聞いちゃいけないと思ったんです。 |
ライダー | 聞いては、いけない? |
桜 | うん、だって今の話はライダーが先輩と戦った話でしょう? |
ライダー | はい。そうですね、サクラに聞かせるには少し衝撃の強いものだったかもしれません。 |
桜 | そうじゃなくてね。 内容がどうあれ、ライダーが先輩を襲ったっていうなら、わたしは怒らなくちゃいけないでしょう? |
イリヤ | そうね、展開によっちゃまた黒いカーテンの裏でフルボッコだったかもね。 |
桜 | でも、ライダーが戦っていたのはわたしを守るためだった。 それなのに怒らなきゃいけないなんて、嫌じゃないですか。 |
ライダー | ・・・・・・だからこそ耳を塞いだ、と。 |
桜 | うん、先輩の事は好きですけど、ライダーもわたしは大好きだから。 だったら聞かないほうがいいなあ、って咄嗟に耳をふさいじゃいました。 |
ライダー | サクラ・・・・・・今日ほど貴方に仕えていたことを誇らしく思ったことはありません。 |
桜 | えへへ、なんか照れちゃいますね。でもライダー? わたしはずっと前から、ライダーに仕えてもらってるだなんて思ってないよ? |
ライダー |
はい、そうでした。では言い直しましょう。 私は貴方と出会えた奇跡に、心から感謝しています。 |
桜 | うんっ、わたしもだよ、ライダー。 |
イリヤ | ・・・・・・・・・・・・スゥィート。 |
桜 | イリヤさん? |
イリヤ | ああ、うん、なんでもないわ。 基本的にお笑いで済ませる筈だったのに何故かほろり、的な展開になる事についてはこれ以上突っ込まないわ、疲れるし。 |
桜 | あ、あは。すいません。 |
イリヤ | もーいいわよ。で、これでライダーへの質問は終わりね。 |
桜 |
あ、そうですね。えーと、コメントは・・・・・・
『ほぼ最後まで敵になってしまいました。 まあライダーさんの場合余程の理由が無い限り味方にはならないと思ったので、いたし方ありませんが。 結果的にサーヴァントとして派手な活躍をする訳ではなく、制限付きで士郎くんを追い詰める役へとなりました。 地味ではありますが、中々に重要な役割だったと今では思います。 ある意味、尤も苦労をかけたサーヴァントでした』 だ、そうです。 |
ライダー | そういえばマトモにサーヴァントと戦っていませんでしたね、私は。 |
イリヤ | ま、その代わり主人公格の士郎に立ちはだかる壁、っていう重要な役だったわけ。 引き立て役とは言えど、立派に役目を果したんだから誇りなさい、引き立て役だけど。 |
ライダー | に、2回も・・・・・・ |
桜 | ラ、ライダー、今日はこれで終わりだから、もうゆっくりしてていいわ。 |
ライダー | うう・・・・・・はい。失礼します。 |
イリヤ | おつかれー。 |
桜 | ああ、またしても犠牲者が・・・・・・ |
イリヤ | ま、ライダーだからしょうがないわね。 わたしも特に力を入れていぢり倒したわ。 |
桜 | ええ!? なんだってそこまで・・・・・・? |
イリヤ | 士郎を襲ったっていうのは一番の理由ね。 後は・・・・・・ほら、ライダーって油断できないじゃない? |
桜 | 油断、ですか? |
イリヤ | 主に隠れて精を吸い取るとか、主を差し置いてランキング上位に入るとか、 さらに主に隠れて精を吸った挙句にメインヒロインでもないくせにエロシーンをこなすわ、 またまた主を差し置いてランキング上位に食い込むとか・・・・・・ |
桜 | あ、あれ・・・・・・? なんだかわたしも胸に黒いものが――― |
イリヤ | そうよ、ホロウのわたしは甘かったけど 『自重しないでイリヤ』とか『いいぞイリヤもっとやれ』という言葉に答えるべきなのよ。 具体的に言うとわたしルートを作るとか、エロシーンを追加するとか。 |
桜 | そ、それは・・・・・・色々と問題が出てきちゃいそうですけど。 |
イリヤ | いいのよ、黒猫が許されるならホムンクルスだって許されるべきだわ。 とはいっても書いてるやつはえっちいシーンをコントロールキーでふっとばすヘタレだから このサイトじゃ一生そういうのは見れないでしょうけどね。 |
桜 | そういうのはここに誰も期待してないと思いますけど・・・・・・そう思いたいです。 |
イリヤ | 今後もえっちぃのを含めて、世の中の大きいお兄ちゃんたちが『萌え』と叫ぶものは 提供できない自信があるわ。 |