― 乾杯! ―
それでいきなりなんですけど、どうして司会が私達なんでしょうか?
イリヤ 本当に突然ね。
・・・・・・まー、あんまり深い理由はない筈よ。
わたし達の裏話的なものは無い、とか。
SS内でやりたい事やっちゃったから話せる事がない、とかはあるかもしれないけど。
なんだか特別なのかぞんざいなのか判らない扱いですね。
イリヤ それについては間違いなく特別扱いに決まってるじゃない!
こうして司会をやる事になってるし・・・・・・何よりもこれよ!
体操着ですか?
イリヤ 違うわ、“ブルマー”よ!これこそが特別者たる証!
選ばれた人間だけが身につける事ができる、キング・オブ・ブルマーの証なのよ!
はあ、じゃあこの袴は・・・・・・
イリヤ わたしのししょー、もといパートナーとなるための装束ね。
っていうか何で袴着てないで普段着のままなの?
えっと、着たんですけど胸が押しつぶされちゃって・・・・・・
イリヤ (ししょー・・・・・・アレはアナタにこそ似合うものだった・・・・・・平面なあたり)
そ、それはともかく始めましょう!
最初はどなたからですかねっ。
イリヤ そんなの言うまでもないわね。

最強のカードを手に入れた、最弱のマスター。
基本的には役に立たないものの、土壇場で逆転劇を魅せるジョーカー!
さらに言うなら鈍感でニブチンでトウヘンボクで優柔もそれなりに不断!
そう、一人目は我等が主人公、シロウ!
士郎 えらい言われようだな。
あ、先輩。今回はどうもお疲れ様でした。
士郎 ああ、桜もお疲れ様。焼肉パーティー楽しんでるか?
はい! なんだか縁日のお祭りみたいで、わくわくしてます。
イリヤ ちょっとシロウ。
こっちがインタビュアーなんだから余計な事を言わないでちょうだい。
ただでさえ人数が多いんだから話しが進まないでしょ?
士郎 あー、すまん。で、俺は何を答えればいいんだ?
イリヤ それを今から質問するのよ・・・・・・まず一つ目。

シロウは何故カリバーンを投影したか。
そういえばセイバーさんの切り札にもなってましたね。
頼まれたからとかじゃなくて、自分の意思で投影してたみたいですけど。
士郎 ・・・・・・正直自分でもよく判らないんだが。
アヴァロンを投影して、セイバーに渡した後に、なんかそうじゃないって気がしたんだが。
何がって言われても判らないけど、俺がするべき事はこれだけじゃない、って思えてならなかった。
まるで、体と剣が俺に訴えるみたいにさ。
不鮮明かもしれないけど、こうとしか言いようがない。
イリヤ ふんふん、なんともムズムズする感じのコメントをありがとう。
それじゃあ次の質問ね。

ぶっちゃけ、アーチャーについてどう思ってる?
うわ、直球ですねイリヤさん。
士郎 答えるのはいいけど、なんでアーチャーなんだ?
イリヤ セイバーなら答えを聞くまでもないでしょ?
それにほら、アーチャーには撒き餌に使われたり鍛えてもらったりしたじゃない。
士郎 ・・・・・・まあいいけど。
そうだなあ、聖杯戦争っていう形だから厳密に味方とは言えなかったけど。
また自分でもよく判ってないんだが、尊敬みたいのはあるかもしれない。
才能じゃなくて、凡庸に鍛え上げた技だとか。
鋼みたいに揺るぎそうも無い意思だとか。
たぶん、俺が目指すべきなのはあいつみたいな奴だと思うんだ。
ああ、言っとくけどもう一人のアーチャーは別だぞ?
ちゃんと喋ったわけじゃないから判らないけど、あれはなんというか、敵だ。
イリヤ ・・・・・・はあ。
肝心なところは何にも判ってないのに、核心だけは掴めてるって感じですね。
これは鈍いって言うんでしょうか、鋭いって言えるんですか?
イリヤ 嗅覚は人並み以上なんだけど、細かい機微には圧倒的に気づけないのね。
うん、流石シロウね。
士郎 流石って割には褒められてる気がしないんだが。
イリヤ 大丈夫よ、そんなシロウもわたしは好きだから。
で、コレでシロウに対する質問は終わりね。
え? でもまだカンペには色々書いてありますよ?
イリヤ それ、質問じゃないわよ?
ここからはキャラクターに対するコメントの時間。
誰のですか?
イリヤ これ書いてる奴よ。
士郎 身も蓋も無いなあ・・・・・・
イリヤ いいのよ、どうせ最初っからグダグダなんだから。
サクラ、読んであげなさい。
あ、はい。では・・・・・・
『公式主人公なのに、思ったよりも目立ちませんでした。
 しかも最後の言峰戦、殆ど消化戦、なにあれ。
 個人的には好きなキャラなのになあ。しかも最終的に』
――――っ!
士郎 もう扱いにしてはどうこう言う気はないけど、どうしたんだ桜?
よ、読めません! 私の口からはこんな残酷なことはとても・・・・・・!
士郎 ざ、残酷ってなにさ。
イリヤ その先はわたしが読んであげるわ。
『しかも、最終的にほぼハッピーエンドとはいえ、最後は第四ルート。可哀想過ぎる。』
と、書いてあるわ。
士郎 何が残酷なのかいまいち判らんのだが。大体第四ルートってなんだ?
イリヤ 公式“Fate/Stay night”では三つのエンディングがあるわね。
一つ目は“Fate”ルート、
二つ目は“Unlimited Blade Works”、
そして三つ目は“Heavens Feel”
俗にいうセイバールートとアーチャールートと桜ルートね。
士郎 待て、その言い方でいうと一人間違ったヒロインがいるように誤解されるから止めてくれ。
そういう女性向けのネタはお寺の領分だ。
あ、でも私“アーチャー×士郎”とか“アーチャー×ランサー”とか、結構買い集めてますよ?
イリヤ そこまでにしてあげなさい、サクラ。
パソコンの前でリアルに鳥肌が立っている男がいるから。
勘違いされるって恐々とするくらいなら書かなければいいのに・・・・・・
それはともかく、いい所に気づいたわね、シロウ。
士郎 いい所ってなんだ、俺の同姓癖はないぞ。
イリヤ そーじゃなくて、ヒロインって点よ。
基本的に全てのルートの共通点である、ヒロインと結ばれるという話。
そう、一ルートはセイバー、二ルートはリン、三ルートはサクラってなんたる浮気性。
それはともかく、必ずシロウには最後に“彼女”ができる・・・・・・
士郎 なっ、ま・・・・・・まさか、じゃあ第四ルートとは・・・・・・!?
イリヤ そう、第四ルートとは、士郎が誰ともイチャイチャせずに終わるルート!
さようなら脱、童○!こんにちはチェリーボーイ!
彼女ができずに何がエロゲーか!エンドだったのよ!!
士郎 そ、それは―――――っ!
くっ、う・・・・・・うわああああああああああああっ!!
あ、先輩泣きながら猛ダッシュ。
イリヤ 大丈夫よ、シロウ。
PS2版なら脱、○貞はされてないわ・・・・・・たぶん!
あはは・・・・・・そういう問題かなあ。
そういえば第四ルートって言葉を掲示板かどこかで言ってましたね。
見方によっては第五、第六、という事も言っていたような気がしますけど。
イリヤ まあ誰もそんな発言覚えてないでしょーけど。
公式的に言うならば、わたしとかライダールートはお蔵入りになってるでしょ?
それを含めると第五、ないし第六ルートっていう見方ができるってわけ。
まあ彼女無しなんだから第零ルートとでも言ったほうが正しいんでしょうけども。
所詮はSSなんだからどうでもいい拘りだけどね。
ああ、先輩可哀想。書いてる人が恋愛描写を書くのが苦手なばっかりに・・・・・・!